【覚書】FRB資料のキーワード覚書
金融政策動向を見ていくため、連邦準備制度理事会(通称 FRB) の資料を読む機会が増えました。読み解く際のキーワードの覚え書きです。
- 各キーワード一覧
- 連邦準備制度理事会 (Federal Reserve Board of Governors : FRB)
- 連邦公開市場委員会 (The Federal Open Market Committee : FOMC)
- フェデラル ファンドレート (Federal Funds Rate : FFレート・FF金利)
- 量的金融緩和政策 (Quantitative easing : QE)
- 財務省証券 (Treasury Securities)
- 短期債 (Treasury Bills : T-Bills)
- 中期債 (Treasury Notes : T-Notes)
- 長期債 (Treasury bonds : T-Bonds)
連邦準備制度理事会 (FRB)
中央銀行に相当する米国の機関です。
公式ページ : Board of Governors of the Federal Reserve System
連邦準備制度理事会 (Federal Reserve Board of Governors) は連邦準備制度の統括機関。中央銀行に相当。14年任期の理事7人によって構成され、理事の中から議長・副議長が4年の任期で任命される。議長・副議長・理事は大統領が上院の助言と同意に基づいて任命する。
Wikipedia : 連邦準備制度 – 連邦準備制度理事会 より
金融政策の策定と実施を任務としており、また連邦準備制度の活動の最終責任を負う。
大統領に対して、政府機関中最も強い独立性を有する一方で、世界経済に対する影響力は絶大であるため、FRB議長は「アメリカ合衆国において大統領に次ぐ権力者」と多くの人々に考えられている。
ミッションは、大きく3つ存在しています。
この内、①②を合わせて「デュアル・マンデート (Dual mandate)」とも呼ばれています。
①②に取り組むことで、結果的に③も達成できると言われています。
① 雇用の最大化 (maximum employment)
② 物価の安定 (stable prices)
③ 適度な長期金利 (moderate long-term interest rates)
また、④ 最後の貸し手 (Lender of last resort) という役割も担っていると言われています。これは、有事の際にのみ機能する役割です。あまりはっきりと表現されているものではありませんが、重要な考え方となります。
連邦公開市場委員会 (FOMC)
FRB理事 + 12の地区連邦銀行の総裁 で構成される委員会です。
年8回の定期会議で米国の金融政策を決めてます。
連邦公開市場委員会 (Federal Open Market Committee, FOMC) は、FRBが定期的に開く会合で、FRB理事7人と連邦準備銀行総裁5人(ニューヨーク連邦準備銀行総裁と、持ち回りで選ばれる他地区連銀の総裁4人。それ以外の地区連銀総裁も議論には参加するが議決権はない)で構成されるアメリカの金融政策決定機関である。議長はFRB議長、副議長はニューヨーク連邦準備銀行総裁が担当する。
Wikipedia : 連邦準備制度 – 連邦公開市場委員会 より
地区連邦銀行は、下記のように12地区に区切って構成されています。

フェデラル ファンドレート (FFレート・FF金利)
銀行間市場で扱われるFFの金利を指します。
フェデラル・ファンドとは、米国の民間銀行が連邦準備銀行に預託をしている準備金をいう。世間でフェデラル・ファンド金利と呼ばれているものは、各市中銀行がフェデラル・ファンドの預託金額を維持するために資金を調達する短期金融市場の金利の事である。
Wikipedia : フェデラル・ファンド金利 より
量的緩和政策 (Quantitative easing : QE)
中央銀行によるオペレーションの1つ。民間金融機関の国債や住宅ローン証券などの資産を買い入れることで、資金を供給することを指す。
金利の引き下げではなく市中銀行が保有する中央銀行の当座預金残高量を拡大させることによって金融緩和を行う金融政策で、量的緩和政策、量的緩和策とも呼ばれる。
Wikipedia : 量的金融緩和政策 より
日銀が公開市場操作で銀行等の金融機関から国債や手形を買うことで資金を供給し、市中に出回る資金の量が増えて、金利が低下し、金融緩和となる。
たとえば、米国のFRBに積み上がってる資産データを見ると直感的に理解が進みます。
2020年3月の買い入れ額は過去18年の倍近い規模です。以後も継続的に買い入れています。
参考 : FRED ECONOMIC DATA – Assets: Total Assets: Total Assets – Wednesday Level

財務省証券 (米国債)
米国の国債です、償還期間に応じて呼び方を分類します。
・1年以内に満期を迎える短期債を表す T-Bills (Treasury Bills)
・2~10年以内に満期を迎える T-Notes (Treasury Notes)
・10年以上の長期債 T-Bonds (Treasury bonds)
<参考>
Investopedia : U.S. Bonds vs. Bills and Notes: What’s the Difference?
不動産住宅証券 (Mortgage-Backed Securities : MBS)
住宅ローンの債権を主とした金融商品です。FRB による金融緩和時の買い入れ対象の1つでもあります。個人のローンと商業用不動産債権で、買い入れオペレーションを区別していたりもします。
<参考>
Wikipedia – 不動産担保証券
フォワードガイダンス
FRB や 日銀からが市場に対するメッセージの1つ。金融政策に対する指針を示すものです。今でこそ声明という形で議長から語られるスタイルですが、それは最近の話。90年代の頃は発表されておらず、公開市場操作の動向から推測するしかなかったそうです。
通常、中央銀行は政策金利や貨幣供給量の変更などの直接的な方法で金融政策を実施している。しかし、今後の金融政策の方向性を示唆するメッセージを発信、金融市場に心理的な影響を与えることで、間接的に金利などを変化させることも不可能ではない。これがフォワードガイダンス。中央銀行という監督が金融市場で走っているランナーに「かけ声」をかけ、走りを変えようとするのだ。
目からウロコの経済用語「一語千金」 – フォワードガイダンス